コンサルティング事業自己託送(自社所有モデル)
自己託送とは、遠隔地にある自社発電所で発電された電気を、送配電ネットワークを通じて自社設備へ送電する仕組みです。
小売電気事業者を介さずに電気の供給が出来る仕組みです。
通常の自家消費では、発電所は自社の敷地内の屋根や隣接地に立地していなければならないが、自己託送制度を活用すれば遠く離れた発電所からの電気を活用できます。
遠隔地の自社発電所だけで、自社の電気をまかな得ない場合には、小売電気事業者との併用もできます。
自己託送ができるのは、高圧と特別高圧の発電所と規定され、電気の販売が目的で無い事が条件となります。
そのため非FITの発電所が対象となり、又発電事業者と供給先の事業者が同一あるいは、グループ会社などの「緊密な関係」を有する事も必要となります。
オフサイト型PPA(社内融通)
サイト外の自社工場からの自己託送と小売事業者の部分供給
出典:資源エネルギー庁 地域分散リソースの導入拡大に向けた事業環境整備について
オフサイト型PPA(グループ内融通)
サイト外のグループ会社工場からの自己託送と小売事業者の部分供給
出典:資源エネルギー庁 地域分散リソースの導入拡大に向けた事業環境整備について
自己託送(自社所有モデル)の
メリット・デメリット
メリット1
自家消費型太陽光発電と違い、自社内に発電設備を設置する場所がなくても、社外の遠隔地等に自社の太陽光発電所を設置する事ができます。
従いまして、グループ全体での必要な電気量に応じた発電所が設置できます。
メリット2
社外に設置した太陽光発電所での電気で賄う事ができれば、電気料金はかかりません。
メリット3
小売電気事業者を介さないので、再エネ賦課金がかかりません。
メリット4
自社(あるいは、グループ全体)のCO2削減という環境貢献ができます。
次にデメリットとしては、
- 発電所導入費用、メンテナンス管理責任がかかります。
- 高圧・特別高圧(50kW以上)に限られます。低圧では、電圧が低いために送電出来ないからです。
- 「計画値同時同量」送電できない場合には、インバランスと呼ばれるペナルティー料金が課されます。
- 託送料金と呼ばれる送電料金がかかります。一般送配電事業者が自己託送専用に設定した、基本料金設定無しの従量料金のみの託送料金がかかります。
- 自己託送できるのは、高圧・特別高圧に限られますので、それに応じた土地等が必要になります。
- 災害時の非常用電源には、活用できない場合があります。一般送配電事業者の送電網を利用するために、災害等で系統が利用できない場合には、電気の送電が出来ず、電気が利用できない場合があります。